脳ドック検診
- 脳ドックとは、脳卒中や脳萎縮などの脳血管疾患の早期発見のために、頭部MRI・脳血管MRA、頸部血管MRAに加え、採血や頸動脈エコーなどの検査で調べる検診の総合的な呼び名です。
- 私は市の検診案内で脳ドックということで申し込みをして検査を受けましたが「頭部MRI検査」だけを受けました、それぞれご自身の健康事情に合わせ検査メニューを選んで検診項目を選択すればいいと思います、病院の施設の状況で選択項目が決まっているケースも多いのでネットなどで調べて決めるといいでしょう。
脳ドック(頭部MRI検査)でわかること
◆脳の病気には①血管に関する病気と②それ以外の病気の2種類があります。
①血管に関する病気⇒罹患率や致死率の高いものが、脳梗塞、くも膜下出血、脳出血の3つです。
血管の狭窄や微細な出血を探すことで、脳梗塞や脳出血を発見できます。未病の状態で見つけられれば、投薬治療や生活習慣の改善で発症を事前に防ぐことも可能です。くも膜下出血は発症がそのまま死につながることも多い病気ですが、その原因となる脳動脈瘤を検査で見つけることができます。
②それ以外の病気⇒代表的なものは脳腫瘍、のう胞、水頭症などです。
◆これらは脳の組織を圧迫し、その部位に応じた症状を引き起こしたり、認知症の原因になったりすることがあります。ただ、脳腫瘍やのう胞のケースでは小さなもので日常生活に支障ないものはそのまま放置して問題ないケースもあります。
◆私の場合は頭部MRI検査で7.5cm程の腫瘍(髄膜腫)が見つかり脳と神経を圧迫していて手足に麻痺が起きていました。脳ドック検診はこれまで一度も受けておらず市の健康診断の案内を見てそろそろ受けておいたほうがいいかなと思い申し込んだのですが、腰痛悪化とばかり思っていたのがとても大きな腫瘍が原因とわかり、救われた感じです。・・・普通の健康診断のメニューには脳検診は入っておらずオプションで費用もかかるし、時間もとられ面倒なこともあり、つい避けてたのですがやはり定期的に脳ドック検診は必要な検診と今思ってます。
脳ドックの検査内容
頭部MRI検査(磁気共鳴断層撮影) 磁気を利用して水分子などの含有量を識別することで、脳の形を輪切り状に内部まで撮影します。これにより、腫瘍や水頭症などを見つけることが可能です。
頭部MRA検査(磁気共鳴血管撮影) MRIと同様に、磁気を用いて分子の流れを撮影することで、脳内の血液の流れを検査します。脳動脈硬化や脳動脈の狭窄(きょうさく)や閉塞などの血管の詰まり具合、血管の一部が膨れ上がる脳動脈瘤などを検査します。
頸部超音波検査 頸動脈の狭窄を検査します。検査時には首に検査用ゼリーを塗付し、超音波プローブを押し付けることで、頸動脈の様子を映像化します。
◆MRIやMRAはどちらもMRI装置を使用し、エックス線検査などと違い磁気を利用しているので放射線による被ばくがありません。ただし、水分子を励起させ撮影する為、撮影までにある程度の時間がかかり、その間なるべく身動きをせずに安静にしてなければいけません。 (私が受けた頭部MRI検査の場合、検査時間は約25分程でした)

また、身体にペースメーカーを埋め込んでいる場合は誤作動が起きる恐れがあるため、受診ができないことがあります。磁性体のインプラントを埋め込んでいる方も、発熱の原因となる為、よく相談する必要があります。
脳ドック検診の費用
◆費用は施設やコースによって一般的な相場は2〜5万円です、私の場合は市の健康診断のオプションでの追加検診を申し込み、市民病院での検査で頭部MRI検査のみの受診でしたが料金は\22,990円(税込)でした。私の場合補助金の制度の対象になりませんでしたが、ご自分の健保及びお勤めの場合は職場の補助金制度があるケースがありますのでお調べになると自己負担が軽くなるかもしれません。
◆脳ドック検診は施設によってMRI/MRA検査、頸動脈エコー検査に加えて、血液検査や心電図検査、簡易認知機能検査などを加えたコースなどかあります。それぞれ選択によって費用も変わってきますので、ご自分にあった検診の施設とコースをお調べいただきお選びになる必要があります。
- MRI/MRA検査/頸動脈エコー検査 (2〜3万円程度)
- 血液検査やその他精密検査を加えたコース(4〜5万円程度)